婚活に限らず、ふと寂しいって感じること、ありますよね。

今日はよくご相談を受ける、「寂しい」という感情の乗り越え方をお伝えします。「寂しさ」はとっても深い感情で、自分と向き合うためにはよい感情です。さらには、深い「愛」に気づいて、心がより豊かになれる感情でもあります。

まずは、なぜ人は「寂しさ」を感じるのか。それは単に「人と一緒にいないから」ではなく、さまざまな心理的・生理的・社会的要因が関係しています。

【寂しさを感じる理由】
①生物学的な視点
・進化の過程で生まれた感情
人間は社会的な動物であり、集団で協力しながら生きることで生存率を高めてきました。そのため、「孤立すること=生存の危機」と脳が認識し、警告として「寂しさ」を感じるようになったと考えられています。

・ホルモンの影響
オキシトシン(愛情ホルモン)やセロトニン(幸福感を生むホルモン)の分泌が低下すると、人は孤独感を強く感じやすくなります。

②心理学的な視点
・自己肯定感の低さ
「自分は価値がない」と感じると、人とのつながりを求めることに消極的になり、結果として孤独感を感じやすくなります。

・愛着スタイルの影響
幼少期の養育環境によって形成される「愛着スタイル」が寂しさを左右します。例えば、不安型愛着の人は、他者との距離感に敏感で寂しさを感じやすい傾向があります。  

③社会的な視点
・デジタル化による人間関係の変化
SNSの普及により、表面的なつながりが増えた一方で、「本音で話せる相手がいない」と感じる人も増えています。

・ライフスタイルの変化
結婚の遅れ、核家族化、個人主義の進行などにより、「社会的なつながりの希薄化」が進み、寂しさを感じる人が増えています。

④哲学・スピリチュアル的な視点
・人間の本質的な孤独
哲学者ハイデガーは「人間は本質的に孤独な存在」と考えました。どれだけ人と関わっても、自分の思いや経験は完全には共有できません。そのため、「寂しさ」は人間の根源的な感情ともいえます。

・自己と向き合う時間の必要性
一部のスピリチュアルな考え方では、「寂しさは、自己と向き合うために必要な時間」と捉えます。寂しさを避けるのではなく、それを活かして自己成長につなげることも可能です。

では次に、どうやって「 寂しさ」を乗り越えればよいか。寂しさを乗り越えるには、「他者とのつながりを増やす」だけでなく、「自分との関係を深める」ことも重要です。

【寂しさを乗り越える方法】
①他者とのつながりを増やす
・質の高い人間関係を築く
ただ数を増やすのではなく、深く話せる関係を意識しましょう。共通の趣味や価値観を持つ人と交流することで、孤独感は減ります。

・リアルなコミュニケーションを増やす
SNSやメッセージだけでなく、直接会ったり電話したりすることで、寂しさを軽減できます。

人に「与える」(←特に重要!)
「与えること」は人間の幸福感を高めます。ボランティアや感謝の言葉を伝える習慣を持つと、孤独感が和らぎます。寂しさを感じるのは、自分のことばかり考えているから。見返りを求めない、他人へのGIFTを考えてみましょう!

②自分との関係を深める
・自分を知る時間を持つ
日記を書く、瞑想する、自分の好きなことに没頭することで、「自分自身が一番の理解者である」と感じられます。

・「孤独」をポジティブに捉える
一人の時間を楽しめるように工夫しましょう。カフェで読書、旅行、映画鑑賞など、自分が心地よい時間を過ごすことが大切です。

③生活習慣を整える
・運動をする
運動するとエンドルフィンが分泌され、気分が前向きになります。特に、ヨガやウォーキングは心を落ち着ける効果があります。

・食生活を整える
セロトニンの分泌を促す食品(バナナ、ナッツ、発酵食品など)を摂取すると、心が安定しやすくなります。  

④新しい目標を持つ
・学びや挑戦を増やす
新しいことに挑戦すると、成長感が得られ、寂しさを感じにくくなります。例えば、資格取得、習い事、趣味の幅を広げるなど。

・未来に向けた計画を立てる
「寂しい」と感じる時間を、何かの目標に向けて使うことで、前向きに変えられます。

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「寂しさ」は、進化的・心理的・社会的・哲学的な側面から考えられる深い感情です。大切なのは、寂しさを悪いものと考えず、自分との向き合い方を変えること。 他者とのつながりを大切にしながらも、 自分自身を理解し、充実した時間を持つことで、 寂しさを乗り越えることができますよ。